お盆の時期はハプニングがつきもの?築地本願寺のお坊さんの「あるあるネタ」を紹介!
今年もこの季節がやってきた! 8月といえばお盆。お盆といえばお坊さん! ネット上で毎年話題になる「お坊さんあるある」。今年も築地本願寺で働くお坊さんに「お坊さんあるある」調査をしてみました。
① 剃髪している僧侶、気合いを入れる日に頭を剃る
昨年のお坊さんあるあるでもご紹介した通り、浄土真宗では、髪の毛を剃る「剃髪」をするかどうかは個々人の判断に委ねられています。
ですが、もちろん築地本願寺にも剃髪をしている僧侶はいます。その僧侶たちに調査してみたところ、頭を剃るタイミングにはそれぞれこだわりがあるようです。
特に多かったのが、法要に出仕するなど気合を入れる日に頭を剃るという声。法要で築地本願寺にお越しいただく際は、ぜひ坊主頭の僧侶がおりましたらご注目を! 美しく青々とした、剃りたての坊主頭を見ることができるかもしれません。
なお禅宗(曹洞宗や臨済宗など)では、4と9のつく日に髪を剃るという文化もあるそうです。
② 築地本願寺のお坊さん、脱いだらすごい?
巣ごもりでの筋トレブームはお坊さんの間にも到来! 今、築地本願寺の男性僧侶の間ではジムで鍛えるのが大ブームです。築地本願寺近辺のコンビニでは、プロテインドリンクとサラダチキンが品薄だとの声も……。
ジムでトレーニングに勤しむ僧侶に話を聞いたところ、日々体を鍛えることで精神も鍛えているという意見もありました。
しかし、肉体を鍛えることで僧侶として困ったこともあるようです。僧侶でも正座は辛いものですが、なんと筋トレのしすぎで正座がさらに辛くなるという難点もあるとか。
③ 「涼しげですね」と言われがちだが、夏はふつうに暑い
夏でもなんとなく涼やかなイメージのある僧侶。実は僧侶の制服とも言うべき涼し気な着物(布袍・ふほう)は、とても暑いのです。
お盆の時期、みなさまのご家庭で法要をお勤めする際の正装は、以下の順番で衣を重ねていきます。
肌着の上に→白襦袢(しろじゅばん)→白衣(はくえ/白色の着物)→黒衣(こくえ/黒色の着物)→五条
夏でも長袖に足首まである着物を何枚も着るため、かなり暑い! 冬用よりも夏用は素材が薄く作られているものの、その暑さは洋服以上のようです。
ここからはお盆のお宅訪問あるあるをいくつかお届けします!
④ 訪問先のお宅でペット(犬)と飼い主がモメていると、気になってお勤めどころじゃない
お香のいい匂いに惹かれてなのか、僧侶の魅力に惹かれてなのか、訪問先のお宅のペットがお勤め中に寄ってくることも……。
そのたびに飼い主のご門徒さんがペットを叱ってくださるのはありがたいですが、やっぱり僧侶も人間。ペットがクンクン匂いを嗅いできたり、飼い主さんに叱られてしょんぼりしていたりすると、少し気になってしまうこともあるようです。
⑤ 一人で移動中の車内はお経を練習しがち
お盆の時期は独り、車で外勤先を回ることも多いです。そのため車の中では称えるお経を練習することもしばしば。
お経は音階や節(リズム)が重要なので、はたから見ると一人カラオケ状態。一般の方がドライブ中に歌を歌うのと、同じような感覚なのかもしれませんね。
⑥ お盆の時期、ご自宅での読経の後にケーキをいただくとちょっと焦る
お勤めを終えると、訪問先のご門徒さんからお茶やお菓子をいただくこともしばしば。大変ありがたいですが、お盆の時期、僧侶は大忙し。場合によっては、一人で一日に何軒も伺うので、次の予定が控えていて、せっかくお菓子をいただいても、ゆっくり食べられないこともよくあります。
その場合、お菓子は持ち帰らせていただくことが多いのですが、ケーキなどは持って帰れないから…。ケーキはありがたく急ぎながらいただいています。
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いかがでしたでしょうか? どんな職業でも忙しい時期には思わぬハプニングが発生するもの。いつも冷静にみえるお坊さんも例外ではないようです。