【お坊さんあるある①】お坊さんの間でApple Watchが人気の理由とは? 築地本願寺のお坊さんの「あるあるネタ」を紹介!

8月といえばお盆の時期。お盆といえばお坊さんです!  そこで今回は、ネット上で毎年話題になる「お坊さんあるある」を築地本願寺で働くお坊さんにも調査してみました。

① 急いでいるときほど衣体(えたい)の袂(たもと)をドアノブにひっかけがち

衣体とは僧侶が着用する衣の一種です。
普段は会社員のように、オフィスで事務仕事をしていることも多い築地本願寺のお坊さん。
袂は着物のようになっているため、お盆の時期など忙しい時ほど、お坊さんが衣体をオフィスチェアやドアノブに引っかかっている姿がちょくちょく見られます。
お坊さんも慌てることがあるんですね。
衣体に関しては、ほかにも「私服でも袂があるつもりで物を入れようとして空振りしてしまう」などの意見もあり、もはや僧侶の体の一部になっているようです。

② お坊さんだって、正座は普通に辛かった

「正座は慣れると辛くない」と思われがちですが、実は、全然そんなことはありません。
正座でお勤めをすることが多いお坊さんでも、長時間正座した後は足がしびれてふらふらしてしまうことも。
それでも正座でのお勤めの後、スムーズに立ち上がれるのは、鍛錬の成せる技……なのかもしれません。

③ 若手僧侶の腕時計はG-SHOCKかApple Watch

若手の僧侶はお勤めの下準備などを担当することが多いです。お勤めの開始時刻は秒単位で厳守のため、僧侶にとって時計は欠かせません!
正確な時刻を知るためには電波時計が必須です。これまでは比較的安価に購入できるG-SHOCKが主流でしたが最近では時代の流れに呼応するようにここ1、2年でApple Watchが勢力を伸ばしてきました。
お坊さんの世界にもIT化の波が押し寄せているようですね。

④ 友だちにお坊さんと知られると「お経唱えてみて」と言われる。

もしもプライベートなシーンでお坊さんに会ったときは、一度は言ってみたくなる「あるある」ではないでしょうか。
ちなみに「唱えてみて」と言われた場合の対処法は、「お経のさわりだけやる」「なんとか話の流れを変えようとする」「『やっていいの!?』と喜ぶ」というように、人によってさまざまです。
他にも「木魚をポクポクするの?」と聞かれることも多いそうで、典型的なお坊さんといえば、「お経」と「木魚」というイメージが強いことがよくわかります(ちなみに、浄土真宗では木魚を使用しません)。

⑤「お坊さんは坊主(髪型)じゃないの?」と剃髪していないことを心配される。

このあるあるネタも、「典型的なお坊さんのイメージ」に繋がるものです。
お坊さんといえば、つるつるの丸坊主を想像する方も多いと思います。
でも、浄土真宗では、剃髪をする、すなわち髪の毛を剃るかどうかは、個々の判断に委ねられており、坊主頭のお坊さんもいれば、髪の毛があるお坊さんもいます。
ちなみに築地本願寺では坊主頭のお坊さんの方が少数派です。
そんな坊主頭のお坊さんに「なぜ剃髪しているのか」聞いてみたところ、「得度(僧侶になるための儀式)の際に一度剃髪したら、その快適さに感動したため」とのことでした。

なお、浄土真宗のお坊さんが剃髪をしないのには理由があります。

僧侶が剃髪をするのは、自らを俗世から切り離し、仏道修行に入るためです。ただ、浄土真宗では阿弥陀如来さまという仏さまが本尊なのですが、この阿弥陀さまは、「ありのままの私」をお救いくださる仏さまとされており、この阿弥陀さまにお任せして成仏させていただくのが浄土真宗の教えです。それは、僧侶でも在家の門信徒でも変わりません。

浄土真宗の僧侶は、俗世間のなかで自身の欲望と向き合い、律しながら仏道を歩むことが大切だとされています。ゆえに自らを俗世から切り離した仏道修行に入る必要がない。だからこそ、剃髪はしないのです。

⑥大晦日の特番をゆっくり見たことがない

普段はお寺に馴染みのない方でも、除夜の鐘を打ちに出かけたり、お寺に初詣に行ったりする方も多いのではないでしょうか。年末年始は、お坊さんも大忙しなんです!

ちなみに浄土真宗のお寺では「除夜会(じょやえ)」や「元旦会(がんたんえ)」という年末年始の法要があります。
と、いうことで、年末に年越しそばを食べながらこたつでガキ使や紅白を見て年を越す……というのはお坊さんにはなかなか難しいようです。

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