2020年7月から築地本願寺ではじまったのが、結婚相談サービス「築地の寺婚」です。昔から地域交流の場として利用されていた「お寺」という場を通じて、より多くの人のご縁を取り持つべく、スタートしました。そこで、同サービスのシニアカウンセラーの渡信玲子さんに、「築地の寺婚」の特徴や婚活でうまくいく人の特徴を伺いました。
40代、50代の成婚率も高いのが「築地の寺婚」の特徴
――「築地の寺婚」にご相談にいらっしゃる方はどんな方が多いのでしょうか?
渡信 ご利用になる方の傾向としては、「結婚したいとは思っているけれども、アプリなどを利用するのは怖い」「安心して結婚相手を見つけたい」という方が多いように思います。
年齢層としては、20~70代前半まで幅広いのですが、「築地の寺婚」は比較的年齢層が高い方のご成婚率が高いのも特徴です。一般的に、結婚相談所は20~30代の若い方はすぐにご成婚される傾向にありますが、「築地の寺婚」の場合は、40~50代の方もご成婚率が高いです。
――サービスを利用する方のなかには「異性との交際にあまり慣れていない」という方も多いのではと思うのですが、そういう方でも婚活はうまくいくのでしょうか?
渡信 結婚相談所には、大きく分けると2種類あります。ひとつはマンツーマンでカウンセラーがついて、ご案内をするパターン。もうひとつは情報だけお渡しするパターン。築地の寺婚は前者のパターンに当てはまりますので、「なかなか婚活がうまくいかない」「どうやって手をつないだらいいかわからない」という方々に対しては、私たちカウンセラーがいろいろとアドバイスをさせていただきます。交際経験が少ない方でも、そうした過程を経て、見た目や話し方がみるみる変わり、無事にご成婚に至るケースも多いです。
服装や視線の動かし方まで幅広いアドバイスを実施
――具体的にはどんなアドバイスが受けられるのでしょうか?
渡信 デートの誘い方やマナーをはじめ、会員様が気になる点や不安に思う点については、なんでもご質問いただき、アドバイスします。そのほか「こんなことを言われたのですが、どう受け止めればいいんでしょうか」と迷われたときや、「断られてしまった」と落ち込んだときのケアまで、幅広い個別の相談を受けています。また、意外と男性に多いのは服装や身だしなみ、髪型へのアドバイスですね。ときには「鼻毛が見えますよ」などとご指摘することもありますね。
――そこまで細かくチェックされるんですね。すごい……!
渡信 あとは、会話の受け答えのポイントもお伝えすることがありますね。女性も男性も自分ばかりが話しっぱなしになったり、聞き手一方になってしまうと、うまくいきません。相手の話を聞きだすために、「最近どこか行かれましたか?」「好きな食べ物はなんですか?」などと質問を通じて会話のキャッチボールをできるように意識してほしいとお伝えしています。
カウンセラーが教える「早く結婚が決まる人の特徴」とは?
――築地の寺婚を利用すると、渡信さんの丁寧なアドバイスが受けられるのは大きなポイントですね。ベテランのカウンセラーである渡信さんが考える「早く結婚が決まる人の特徴」とはどんなものですか?
渡信 まずは、行動力がある方ですね。「結婚したい」と思ったら、即動く方のほうが、結婚はうまくいきます。「適齢期」という言葉がありますが、私自身はご自身が動いたときこそ「適齢期」だと感じます。本気で婚活を始めると、時間やお金もかかりますし、何よりもご自身の中での意識変革が大切になります。仮に結婚相談所に高いお金を払って加入しても、もし「いまはあまり本気で婚活ができない」というタイミングの場合は、成果が出ないので、お金がもったいないと思います。
あとは、きちんと目標を持っている方です。「今年中に結婚したい」「3か月以内に決めたい」などと期限を決めている方は、早く結婚に至ることが多いように思います。
――行動力があって、目標を持つ。そのほか、必要なことはありますか?
渡信 もうひとつ大切なのが「余裕」です。たとえば、デート中などになにかハプニングが起きたときに、相手の男性が慌てふためく様子を見ると、女性側は「この人と人生を歩んでいけるのかしら」と不安に思われる傾向が強いです。一方、女性側にしても、ちょっとしたことでやきもちをやいたり、LINEやメールの返信が少なくても焦ったりしない方のほうが、男性から好まれる気がします。
あと、お相手の条件を厳しく決めすぎないことも大事ですね。たとえば「年収がこのくらいないとダメだ」「年齢は若くないとダメ」などと条件に縛られ過ぎてしまったために、せっかく相性が良いお相手がいても逃してしまいます。「結婚するかしないか」ではなくて、「一緒に過ごしたいと思えるか」「一緒にいて居心地の良い相手かどうか」を重視する方のほうが、結婚できるように思います。
男女共に「心理的、経済的に自立した相手」を求める傾向に
――全体的な婚活のトレンドは、どんなものでしょうか?
渡信 「築地の寺婚」の会員様のお話を聞いてみると、みなさん心理的にも経済的にも、きちんと自立した相手同士での結婚を望まれています。昔は、「女性は家に入ってほしい」「男性に養ってほしい」という女性も多かったかもしれませんが、「築地の寺婚」を利用される方々は、男女共にパートナーには仕事を持っていてほしいとの希望も多いです。
――以前は「高年収の男性ほどモテる」という風潮もありましたが、それについてはいかがですか?
渡信 「築地の寺婚」に関して言えば、女性の8割の方はお仕事を持っていて、年収も高い方が多いです。だからこそ、相手の男性に対しては年収を求めるよりも、料理や家事もきちんと分担できる男性を求める傾向にあるように思います。そういう意味では、婚活のトレンドは大きく変わってきているのかなと思います。
「そばに誰かにいてほしい」と思ったら、婚活の良いタイミングになる
――最近、若い世代の間では、「結婚しなくてもいい」という考えの人も多いですが、これについてはどう思われますか。
渡信 20~30代の方は、外に行く機会や出会いも減って、「結婚なんてしなくていい」と思っている方も多いと思います。結婚しない生き方も、もちろん素敵だと思います。結婚は人生のすべてではありませんから。実際、婚活をしてみたけれども、「やはり婚活をやめたい」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
たとえば先日も、お相手の方と真剣交際まで行った女性会員の方から「やっぱり交際をやめたい」とご連絡をいただきました。相手の方はすごく良い方だったそうなのですが、プロポーズをされて、結婚を現実的に意識しはじめたら、急に「あ、私には結婚は向いていないな」と思ったそうです。婚活をしたからといって、必ずしも結婚する必要はないと思うんです。むしろ、婚活は自分探しのひとつだと考えていただいてもいいのかなと思います。
――どんなタイミングに婚活を始めるべきだと思いますか?
渡信 「いままでは一人だったけど、今後の人生に、自分のそばに誰かがいたらいいな」と思った時だと思います。「誰かにそばにいてほしい」と思ったときに、もちろんその「誰か」は「誰でもいい」わけではないですよね。「自分を大事にしてくれる人と一生そばにいたい」「遊びの関係ではない誰かと一緒にいたい」と思ったときが、婚活のはじめどきです。それは、20代でも60代でも関係ありません。
また、もしも「自分は交際経験があまりないから、結婚できるわけない」と思う方がいたとしても、そんな方のために「築地の寺婚」のような結婚相談所があるのだと思います。もし、ほんの少しでも「結婚したいけど、諦めている」という方は、ぜひ、一度ご相談にいらしてほしいですね。
※問い合わせ先や詳しいコースの詳細などについては、こちらをご参照ください。