【コラム】築地本願寺合唱団 楽友会ってどんなもの?

築地本願寺で毎年開催されている報恩講コンサートをはじめ、浄土真宗で多くの音楽行事に携わるのが、設立50周年を迎える築地本願寺合唱団楽友会です。そんな楽友会とはどんなものなのかについて、会長の星乘惠(じょうえ)さんにお話を伺いました。

2022年で設立50周年

 「築地本願寺合唱団 楽友会」は、来たる2022年に設立50周年を迎えます。なぜ「合唱団」だけで名前が終わらないのかというと、設立当初はオーケストラも伴った楽団だったからです。合唱団としては、1954年にオルガン奏者で多くの仏教讃歌を作曲した伊藤完夫氏が設立した「築地仏教聖歌合唱団」に遡ることもできますが、楽友会としては1972年酒井良一氏のもとで始まりました。

 ちょうど同じ頃、築地本願寺本堂後方にそびえるパイプオルガンが、仏教伝道協会から寄進されました。建設のきっかけは1957年、仏教伝道協会の設立者である株式会社ミツトヨの社長・沼田惠範氏と伊藤氏が、銀座の三笠会館で偶然に出会ったことだそうです。

 1970年に完成したパイプオルガンの正奏者を、伊藤氏が務めます。2年後、築地本願寺合唱団が誕生。つまり、1950年代から1970年代前半にかけての築地本願寺は、パイプオルガンが建設され、合唱団とオーケストラが誕生した、まさに音楽の花咲く時期だったようです。残念ながらオーケストラは2014年に縮小、解散に至ってしまいましたが、合唱団は今も続いています。

おすすめの仏教讃歌「真宗宗歌」

作詞:真宗各派協和会 作曲:島崎赤太郎
1923年発表

信仰・生活・仲間との目標が歌い込まれる歌詞の中で、特に私が推したいのは、2 番の最後「世(よ)の生業(なりわい)にいそしまん」という部分です。信仰のみに焦点をあてず、生活の指針を示してくださっているところが印象深いです。

0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA