【いまこそ知りたい!】築地本願寺職員も体験!SDGsカードゲームとは?

お寺が、社会とつながる時代。築地本願寺をはじめ、浄土真宗本願寺派が取り組むさまざまな社会活動をご紹介します。今回は、築地本願寺で行われた「SDGsカードゲーム大会」を取りあげます。

カードゲームを通じて僧侶たちが知るSDGs

2030年までに持続可能な地球を実現するために、国連が17の目標と、169のターゲットを定めた、「SDGs(持続可能な開発目標)」について、8月号特集で詳しく触れましたが、その理念はいまだ十分に知られていないのが実情です。そこで、7月28日に、まずは築地本願寺の職員にSDGsについてより深く知ってもらおうと、カードゲーム形式のワークショップを開催しました。

カードゲームは、SDGsと同じく2030年をゴールとし、「経済」「環境」「社会」の項目からなる「地球の状況メーター」が破綻しないように様子を見ながら、各々のチームに設定されたゴールをめざすという、いわば世界のシミュレーションです。一般社団法人イマココラボが開発した「日本発」のゲームで、これまで3年半のうち、20 カ国で20万人以上が体験しました。

この日は23人が参加し、11の「国」とも言うべきチームに分かれてプレイスタート。お金のカードを集める、あるいは時間のカードを集めるなど、チームごとに設定されたゴールをめざしながら、「交通インフラの整備」などのプロジェクトを行います。プロジェクトを行うことで、「地球の状況メーター」は刻々とバランスが変わってきます。

前半(202×年)は経済肥大で環境は悲惨、社会も不安でアンバランスな世界を作ってしまいました。しかし後半はゲームの意図をつかんだ職員が多く、司会を務めた公認ファシリテーターの赤塚丈彦さんも「素晴らしい」と評するほどバランスのいい2030年の世界を実現しました。

ゲームの肝は、 SDGsというゴールがあるおかげで、個々の行動も変えていくことができると気づける点。また、17の目標が互いに連関しており、遠くで起こっているかのように思える出来事も、実は自分の生活に密接に関係していると「自分ごと化」する視点を持てること。

ゲームにも参加した本誌編集長の東森尚人築地本願寺副宗務長は「築地本願寺では4月にSDGsプロジェクトチームを設置し、何ができるかについて提案してもらっています。また今は特にユニバーサルデザイン、車椅子ユーザーや高齢者に優しい施設になるためには、という問題に取り組んでいます。和顔愛語、少欲知足、この2つだけでも全世界の人が心がけ、持続可能な社会や地球になったら素晴らしいと思います」と笑顔で話しました。

ゲームはイマココラボのウェブサイトから、「今後のイベント開催予定」を見ると、オンラインや主に都内で行われるカードゲームの予定が書かれています。興味のある方は参加してみては。

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