【くらしの仏教語豆事典】
彼岸(ひがん)

俳句では春の季語

 「暑さ寒さも彼岸まで」「ひがん花」「ひがんだんご」などと、彼岸は昔から日本人に親しまれてきた国民的行事です。

 春分・秋分の日を中日とし、その前後一週間のあいだ、寺々では彼岸会えという法事が勤められ、祖先をしのび、墓参や寺院に参詣する期間となっています。

 彼岸とは、文字通り、向こう岸のこと。サンスクリット語「パーラミター」の漢訳「到(とう)彼岸」を略したもので、私たちの住む迷い多い此岸(しがん)から、煩悩(ぼんのう)の川を渡り越えて到達する仏の世界をいいます。

 お釈迦さまは、此岸から彼岸へ到達するための道として、六波羅蜜(ろっぱらみつ)の教えを説いておられます。
太陽が真東からのぼり、真西に沈んでいくこの日に、此岸の現実を反省し、彼岸の仏さまのお徳をたたえるのです。
そういえば、極楽は真西にあると聞きました。

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