一周忌や三回忌などの法事を何のためにするのかが分かりません。(50代・男性)
安邊 泰教(あべ たいきょう)
40代 山口県出身
あなたのために法事はある
法事とは仏事のことです。法事にお参りされる方の多くは、亡くなった方のために供養をする、という気持ちだと思います。ですが浄土真宗では、亡くなった人のために法事を勤めることはありません。亡き人が、阿弥陀仏という仏さまに救われ、仏さまになられ、どうか仏さまのご縁に遇(あ)ってくださいとはたらいてくださったことで、この私たちを法事の場に集めてくださったと考えます。そのため亡き人のために法事をする、というよりも、亡き人のことを偲び、亡き人を通じて私たちが仏さまの教えを聞かせていただくことが大事です。
ご親族を亡くし辛く悲しい経験を通じて、自分も限りあるいのちであったのだなと、ご自身のいのちについて改めて考えを深めさせていただき、この私のために法事はあったのだなと思わせていただくことが大切ではないでしょうか。
来月、義父の一周忌が控えております。参列の意義が深まりました。ありがとうございました。