現在76歳の父がいます。3年前、些細な事から喧嘩をし、以来、一度も会っていません。正直、「自分は悪くない」との気持ちが強く、自分から父に歩み寄ることができません。しかし、父も高齢なので、和解しないままでいいものか、悩んでいます。(40代・男性)
「自分は悪くない」と思っているのであれば、そのままでいいのではないでしょうか。結果的に後悔することがあっても、「自分の選択が間違っていた」と責任を引き受けていけばいいのです。
私たちの住んでいる世界を仏教では「堪忍土」といいます。誰もが思い通りにならない現実の苦悩を耐え忍んでいかなければならないのです。
「その苦悩を抱えるあなたを見捨てない」とおっしゃるのが阿弥陀如来という仏さまです。あなたは独りで人生を歩んでいるのではなく、その仏さまに見守られ、支えられ、願われています。そんな言葉に出遇わせていただくと、父親との関係も少しだけ前に進める気がしませんか。
あなたには「どんな結果であっても決して見捨てない」という仏さまの最強の後ろ盾がついています。安心して前進してください。
胸の内をよく語ってくれましたね。ほんと、関係が近く深い人ほど解決しづらいものですよね。
この時期ですと、とりあえずお歳暮か年賀状を送ってみてはいかがですか。そこには「元気でいてください」など一文を添えること
をおすすめします。問題のすり替えかも知れませんが、送り返されるようなら諦めもつくでしょうし、受け取ってもらえたなら小さくても窓口があると分かります。お互い顔を見ずにできますし、今より前進するのではないかと思います。
もう長いこと悩んでいるのですね。ですが、3年間できなかったものが、今すぐできるわけないと思います。無理に歩み寄ろ
うとしなくてもいいのではないでしょうか。
もしあなたが「次に会うのは葬式で」と決めてしまえば、ある意味楽になれます。それはできないと思うなら、時がくるのを待ちましょう。お父様の年齢を考えれば、あなたを頼りとし、否が応でも会う時が訪れます。その時はもう、互いに和解を気にする必要はなく、何ができるかを考えるだけです。なお、子に会いたくない親はいないことだけはお伝えしておきますね。