先日、プロポーズされ、「結婚するなら仕事を辞めて家庭に入ってほしい」と彼に言われて悩んでいます

就職2年目です。先日、プロポーズされ、「結婚するなら仕事を辞めて家庭に入ってほしい」と彼に言われて悩んでいます。今の仕事は、学生時代から努力して掴んだ夢の職業なので続けたい反面、彼と結婚して共に人生を歩みたい思いもあり、決められずにいます。どうするべきでしょうか? (20代・女性)

K・Y
自分の人生は自分だけのもの

人生には、重大な決断を迫られることが多々あります。相談者さまも、そういった岐路に立たされているのではないでしょうか。 お釈迦さまは「身自当之 無有代者(身、自らこれを当うくるに、代わる者あることなし)」とおっしゃっています。「私の人生は誰にも代わってもらえない」という意味です。
あなたの人生はあなただけのものであり、決して誰かに代わってもらえるものではありません。誰に相談をしても最終的に決めるのはあなた自身です。そして、どちらを選択しても、あなたの人生です。
仕事や結婚など、自分の人生にとって中心的な事柄は「自分が何を求めているのか」「自分が為すべきことは何なのか」と、はっきり自覚する必要があります。なぜなら、周りに合わせて流される人生を過ごしていると、あとで「自分の人生とは、いったいなんなのだろう」と、虚しくなりかねないからです。

モノクロ坊主
人間は後悔をする生き物である

「結婚」か「仕事」か、どちらかを選ばなければいけないというのは、大変ですね。「本当にこの選択でよかったのだろうか……」と後悔をするような未来があってはいけませんから、安易には決められません。
お経には「有田憂田 有宅憂宅 無田亦憂 欲有田 無宅亦憂 欲有宅」という言葉があります。「田んぼや家があってもなくても不安で悩むのが人間」といった意味です。相談者のお悩みに引き当てて考えるのであれば「どちらを選んだとしても、きっと後悔する」ということになるでしょう。
重要な選択において「間違えたくない」と構えてしまうのが、弱さを抱える私たち人間です。しかし、「人間とは常に選択を間違え、後悔をするものである」ということを念頭におくと、少しだけ一歩を踏み出しやすくなるのではないでしょうか。

今何寺住職
理由は何でしょうね

この時代、結婚して家庭に入ってほしいなんて、彼は余程の高所得者なんですか? そうなら選択肢が多いことが悩みになりますね。そうでないなら、家庭に入ってほしい理由が何かあるのだと思います。たとえば、両親が共働きで「おかえり」と言ってもらった経験がないのが未だに引っかかっているなど。もしかしたら、思いがけない彼の苦しみを知るかもしれません。同様に、あなたも彼に言えてない気持ちがあるのではないですか?
結婚は、相手を自分のこととして考え、同時に、自分のこととして考えてくれる相手に恵まれることでもあります。お二人は真剣に将来を考えているのですから、率直な気持ちを伝え合えると思います。それによって自然と道が見えてきたり、別の選択肢が現れたりするはずですよ。

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