私は最近浄土真宗に興味を持つようになり、お寺にお参りしたいと考えるようになりました。
お参りするときの「南無阿弥陀仏」は心の中で唱えてもいいのでしょうか?それともしっかり声に出さなければだめですか。
また、仏壇に手を合わせるときはどうなのでしょうか。お答えいただけますと幸いです。(20代・女性)
お寺へのお参りをお考えとのこと、とても有難いご縁であり、私も嬉しく思います。
阿弥陀如来という仏さまは、この世で苦しみ悩む私たち一人ひとりをご覧くださっています。そして「南無阿弥陀仏」というお声の仏さまとなって、私たちご一緒にいてくださるそうです。
そのため声に出さなければいけない、という訳ではありませんが、是非お声に出して称えていただきたいと思います。なぜなら、南無阿弥陀仏と声に出すことでその響きを自分自身でも味わうことができるからです。そうすることで「必ず救う」という仏さまの願いが込められているとも感じることができるでしょう。
もちろんお身体の状態や周囲の環境によっては、声に出して称えられないこともありますので、心の中で称えるだけでも差し支えございません。
築地本願寺にて毎朝お勤めしているお経『正信偈』には「憶念弥陀仏本願(おくねんみだぶつほんがん)」とあります。これは、「私たちの心にはお念仏が届いていて、すでに仏さまのお慈悲の中にあるので、私たちは必ずお浄土に生まれることができる」という意味です。
このように声に出したかどうかで、救われるか決まるわけではありません。
しかし、声に出せるのであれば、ぜひ声にだしてお念仏されることをおすすめいたします。また、お仏壇に掌を合わせる時もぜひお声に出してお念仏しましょう。なぜなら、「あなたを救う如来がここにいるぞ、南無阿弥陀仏」と仏さまのお慈悲が響きとなって聞こえてくるからです。