実家が曹洞宗だったため、それほど熱心ではありませんが小さい頃から座禅や般若心経に親しんで来ました。結婚した時も夫があまり宗教行事に興味がなかったので気にしてなかったのですが(一緒に曹洞宗の座禅会なども参加していました)、この度夫が急逝し、初めて夫の家は浄土真宗だとしりました。長男ではなかったので、家の墓は継がず、本人の希望で樹木葬の予定ですが、仏壇や法要その他は夫の実家主体で浄土真宗で行っております。
もちろん私も仏説阿弥陀経をお唱えさせていただいておりますが、自分の心の平安のために座禅をしたり、般若心経を唱えたいと思ってしまいます。これは亡くなった方にとっては良くない事なのでしょうか?(50代・女性)
旦那さまがお亡くなりになられたとのこと、大変お寂しいことだと拝察いたします。お疲れは出ておりませんでしょうか。不安なことがさまざまあるかと思いますが、ぜひご家族やご友人、またお寺を頼っていただければと思います。
浄土真宗では、阿弥陀如来という仏さまの本願力(はたらき)によって、この命終えればお浄土に生まれ、仏と成らせていただくと聞かせていただきます。そのため私たちが仏と成るために必要な行いとは、お念仏を称え、仏さまのはたらきにただお任せするばかりなんです。
ご質問の内容ですが、ご自分の心の平安のために、座禅をしたり、般若心経をお唱えすることは問題ございません。また、それが亡き方にとって良くないことなのかどうか、という点についても、私は良くないことではないと思います。
しかし、座禅をしたり、般若心経をお唱えすることによって成仏する、とは浄土真宗では考えません。私たちの行いは末通らない(最後までやり通すことができない)ものですから、私たちの命の行く先については、ただ仏さまにお任せするばかりだからです。
ご自身のお身体を第一にご自愛されつつも、この度のご縁を機に、ぜひ浄土真宗のみ教えに出会っていかれてください。