親鸞聖人は、自分の親の葬儀を行わず、念仏いっぺんんも唱えなかったと歎異抄に書いてあるらしいのですが、真宗門徒の皆様が葬儀しておられる意味はどういう意味でしょうか?
戸見嶋 淳昭(とみしま じゅんしょう)
40代 山口県出身
仏縁に逢わさせていただく貴重なご縁
親鸞聖人は
“親鸞は父母の孝養のためとて一返にても念仏申したること 未だ候はず。そのゆゑは、一切の有情はみなもって世々生々の父母・兄弟なり。”
とお示しくださっています。
葬儀を行ったかどうかは定かではないですが、故人を偲んで、念仏のご縁に逢わさせていただくのが葬儀のご縁でありましょうし、聖人がご入滅の際にはも、門徒一同集まってそのご遺徳を偲んで涙を流されたと、ご伝記にも記されています。
葬儀の意味を考えるのあれば、それは私たちが仏縁に逢わさせていただく貴重なご縁と考え、故人を偲びつつ、お念仏申させていただく、貴重なご縁であると思います。