いつまでも悪人でよいのでしょうか

悪人正機の悪人ってどんな人のことですか。またいつまでも悪人でよいのでしょうか。

藤井 諦伸(ふじい たいしん)
20代 埼玉県出身
もちろん悪人で良いわけではないんです。良くないです。良くないですが・・・

悪人正機は『歎異抄』という親鸞聖人のお言葉を、門弟がをまとめた書物にでてくるお言葉です。
もっと具体的に申しますと第三条にございます。

世間一般でいわれる「悪人」と仏教で言われる「悪人」は少し意味が異なります。
世間的に「悪人」というと、法律を犯した人や、道徳に反する人、と思い浮かぶかもしれません。
ですが、仏教で「悪人」というと、善行を行うことができない(四諦・八正道を修めることができない、凡夫)存在を指します。
もっというと、煩悩に苛まれ、自分を中心とした価値観をもって他者や自分をも傷つけながら生きている人ではないでしょうか。

つまり、悪人正機の「悪人」というのは、他でもないこの「私」です。

また「いつまでも悪人でよいのでしょうか?」とありますが、もちろん悪人で良いわけではないんです。良くないです。良くないですが、「悪人」のまま命終えていく存在が「私」なんですね。

悪人のままだと、何をしでかすかわからない、縁にあえば法律も犯してしまうようなこの私だからこそ、阿弥陀さまの救いの目当てにしてくださります。

阿弥陀さまのおはたらきが届いているからこそ、私たちはお念仏申させていただくことができるのではないでしょうか。
これからも、共々にお念仏申させていただく

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