私は大阪在住の曹洞宗の檀家です。そんなに熱心な曹洞宗の信者ではありません。ある事がきっかけで浄土真宗に魅せられました。お聞きしたい事は二つあります。
(1)曹洞宗の檀家をやめずに、浄土真宗の檀家に入らずに浄土真宗に入信したいのですが、可能でしょうか?
(2)父の家系が山口県の曹洞宗に入っていて父も母も曹洞宗のまま亡くなりました。両親は本人の希望でお墓は無宗派の高槻霊園(大阪府高槻市)と浄土宗の一心寺(大阪市天王寺区)に分骨して永代供養しています。ですので熱心な曹洞宗の信者ではありません。
もし、(1)が可能なら曹洞宗のまま亡くなった両親を私が浄土に行ったら両親を浄土へ連れて行きたいのですが可能でしょうか?(60代・男性)

(1) 曹洞宗の檀家を続けながら、浄土真宗の教えに触れることは可能です。信仰は個人の心の中で育まれるものであり、特定の宗派に属することが必ずしも信仰の本質ではありません。浄土真宗の教えに魅せられて、その教えを実践したいと思うのであれば、曹洞宗の檀家でありながら浄土真宗の教えを学ぶことはできます。大切なのは、ご自身がどのように信仰を深めていくかではないでしょうか。
(2) まず浄土真宗の教えでは、阿弥陀仏の本願によってすべての人が救われるとされています。ですから自分の力で誰かを浄土に連れていくという考え方は異なります。ご両親がさほど信仰心があるとは言えない状況で、お浄土に往生されていないのではないかとご心配され、あなたが浄土に行き、ご両親もその恩恵を受けられたらという心持ちは素晴らしいと思います。ご両親のことを思うことは、阿弥陀仏のお慈悲のなかでともに繋がっていると受け止めることが自然な流れだと思います。
あなたの心の中にある思いを大切にし、両親への感謝の気持ちを抱きながら浄土真宗の教えについて学びを深めていただければと存じます。